札幌の街を歩いていたら、
キングジョーを見つけた。
いや、正確には消火栓だ。

もうキングジョーにしか見えない。
しかも二体いる。
疲れているのかもしれない。
マラソン帰り。
豊平川沿いで座って休憩中。
そこに白いマルプーが接近。
「あー!キャワいいねぇ~💕」って
ゴシゴシした。
飼い主のおばちゃんも、
「可愛がってもらえてよかったねー♪」
なんて言っていて、
非常に平和な空気。
だが、しかし。
帰宅後、なんかくせーなぁ、
と手の匂いを嗅いでみたら。
クッさ!めちゃくちゃクッさ!!!
イッヌ臭が完全に手に移っていた。
かわいいんだ。かわいいんだけどよー。
単身赴任をしていると、
休日に行く場所が
だんだんなくなってくる。
そんな時にちょうどいいのが、
北海道大学植物園。
植物園なので、
もちろん植物もある。
……
でーも、
アタシの琴線に触れたのは
植物でなく、
剥製だった。
まずはいつものクマ。

そしてモモンガ。

さらに南極物語のタロ。

最後は「黙れ小僧!」でお馴染み。
モロ似のオオカミ。

などなど機械伯爵が
北海道で集めたんじゃないかと
思うくらい、
北海道らしい動物の
剥製が並んでいる。
雪もだいぶ溶けてきたので、
軽くジョグしに豊平川へ。
……が、河川敷はまだ走れなかった。

目の前に広がっていたのは、
街中から運ばれてきた雪。

階段の高さが、
雪の量を教えてくれる。

ここは、雪捨て場。
札幌の雪は、
最後にここへ集まる。

📷④(重機)春は近い。でも北海道は、冬をまだ片づけている途中だった。

丘珠空港で飛行機に乗るとき、
心の中で思った。
「ビートルズやーん💕」
目の前にあったのは、
飛行機のタラップ。
スターが手を振りながら
降りてきそうな、
あの階段だ。
でも、
丘珠空港のタラップは後ろ。
しかも短い。
スター感はない。
どちらかというと裏口。
それでも、
滑走路を歩いて、
タラップを登る。
たったそれだけで、
ちょっとビートルズになれる。
この距離感で飛行機に乗れるのは、
ローカル空港ならでは。
なかなか味わえない。



数日前の旭川は、
車につららがびっしりだった。
それなのに札幌は雨。
雪ではない。
道路脇の雪山は、
もう白くない。
茶色い。
汚いかき氷。
誰も食べたくない。
近づきたくもない。
道路には大きな水たまり。


浅そうに見えて、
踏み出すと思ったより深い。
交差点では、車が泥水を跳ね上げる。
気が抜けない。
汚い。濡れる。滑る。
いいことは一つもない。
でも、このぐしゃぐしゃは、
春が近づいている証拠。
北海道の春は、まず汚い。

旭川の冬の道路は剣山のような針山地獄。
融けて、凍ってを繰り返すと
こうなるらしい。
剣山になっていない道でも、ブレーキを
踏めば確実にABSが作動する。
「ゴゴッ」「ガガッ」と、
滑っている感覚がはっきり伝わってくる。
でも、最近の車はABSがついてるから
思いっきりブレーキを踏んでも
スピンすることはない。
タイヤもすごくて、滑って前に進まない!
なんてこともない。
車もタイヤも進化している。
このボコボコの針山地獄を
走っても壊れないのは、本当にすごい。
自然 対 人類の発明。
そんな構図すら感じてしまう。

北海道に来ると、
「冬靴は必須だよ」とよく言われる。
ただ、本当に必須か?と聞かれたら、
答えはNOだ。
単身1年目の冬は、丹田に力を込め、
すり足で乗り切った。
2年目は転勤する先輩から
冬靴を譲ってもらった。
履いてみて思った。
たしかに安心感はある。
なぜか道民になった気分にもなる。
ただし、冬靴を履いていても、
マンションのエントランスは普通に滑る。
どんな靴でも、油断したら終わり。
結局、冬靴を履いていても
丹田に力を入れ、すり足で歩いている。
そう考えると、
北海道の冬靴って、
「必須の装備」というより、
“お守り”みたいなものなのかもしれない。
持っていると安心する。
でも、頼りすぎると、だいたい転ぶ。
ちなみに靴裏を見てみたら、
しれっと「MADE IN ITALY」と
書いてあった。

どうやら私は、知らぬ間にイタリア製の
お守りを履いていたらしい。
ありがとう先輩。高そうなお守りを。